貝塚クラブ 鬼マネの日記

貝塚クラブは千葉市若葉区のママさんバレーのチームです。 鬼マネは貝塚クラブに入部してもう25年くらい経ちまして、いつの間にかチーム最古参になっておりました。 ブログにはバレー以外に、鬼マネの日々のことや、千葉市の情報など、色んなことをツラツラ書いております。

家庭婦人連盟所属。

千葉市(1ブロック)のチームです。

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のぼうの城/和田竜

昨日買って、読み始めたらとまらなくて、読み終わっちゃいました。
ヤバイ、ヤバイ。
この本、評判通り、ちょー面白かったです。
映画化とかドラマ化とかしてよって感じ。


ネット上でもすでにかなりネタバレさせてる本なので、遠慮なく書いちゃいますけど。
成田長親(なりたながちか)は歴史上実在する人物で、豊臣秀吉が北条氏との戦いのとき、長親たちが守った忍城(おしじょう)は唯一落とせなかった城だったそうです。


この戦いの総大将が石田三成で、大谷吉継長束正家とともに、総勢23000の大軍で、忍城を落としにかかったんですね。
それをたった3000で迎え撃って、守りぬいたってんだから、うっそだーですよ。
でも真実だったんですねー。
びっくりでした。
しかも、兵士の中には農民が含まれてる。
勝ち目のない戦いだとハナから降参することになってたのに、長親が「やっぱやだ。」と言い出して、それにみんなが「はいはい。」と加勢したっていうんだから。


でも出てくる人がかっこいいんですよ。
しかも熱い、熱い。
長親は、農民達にも「のぼう様」と呼ばれて、バカにされてたバカ息子なわけですよ。
のぼうって何よ?と思ったら、でぐの棒ののぼうだって言うんだもの。(笑)
家臣や父親ですら、大丈夫かー?とバカにしてたのに、小さい時からそばに居た、家老の丹波だけは「この男、ほんとはダメ男じゃないんじゃないか?」と思ってたわけですよ。
志村けんのバカ殿とじいを思い出しちゃいましたけどね。(笑)
いやいや、丹波は桑野のじいとは全然違って、重みのあるお侍ですけど。
んで、他にも熱くてかっこいいお侍が長親の家来としているんだけど、こいつらがみんな愛すべきキャラなんですわ。


んで、攻められてきて、しぶしぶながらも内緒で降参することは決まってたのに、相手の失敬な態度にむかついて、長親は「やっぱやだ」と言い出しちゃったわけですわ。
勝つ見込みのない戦でも、人として間違ってることは間違ってる!ってことなんですね。
「武ある者が武なき者を足蹴にし、才ある者が才なき者の鼻面をいいように引き回す。これが人の世か。ならばわしはいやじゃ。わしだけはいやじゃ。」
これにはちょっとぐっときましたねー。
で、みんながエイエイオー!となっちゃったわけですよ。


そもそも長親は、普段から馬にも乗れないし、運動神経はゼロに近い。
田植えとかの農作業が好きで、しょっちゅう城を抜け出しては、農民と農作業したがるような人だったわけです。
でも手伝ってもらったらもらったで、作業がのろい、のろい。
みんなの困ったちゃん的存在だったわけです。
長親が「やだやだ!戦う!」と言い出して、みんながその気になったのは、「のぼう様だけじゃだめに決まってるじゃーん。俺達がいないとなーんもできないくせにー。」だって言うんだから。(笑)
ほんと、読めば読むほど、長親は愛すべきキャラなんですね。


でもひきつけられたのは、戦が始まってから。
どうも長親は、ただのでぐちゃんじゃなかったと思われ。
それを見抜いたのが、丹波であり、敵方の大将石田三成であり。
いやー、ほんと面白かったです。
敵のはずの石田三成が最後は長親を愛しちゃってるんだモノ。ぶぶぶ。
ちなみに石田三成もこの小説の中では結構熱い人です。
好きになっちゃいました。


でもねえ、考えちゃったですよ。
結局、人を動かすってことは、今も昔もこういうことなんだなって。
で、人を動かせる人というのは、やっぱりそれだけのものを持ってる人なんだなって。
鬼マネは、石田三成丹波のポジションが好きです。
参謀気質なんで。(笑)
そういう意味では、二番手の人間の素質ってのも、今も昔も変わらないかも。
やっぱ、二番手はてっぺんの人を愛してるんですよ、誰よりも。
丹波は最後で告白しちゃってますからね。
長親のことを、一番怒ってたけど、実は一番愛してたし、見抜いてたし、そう感じてる自分を信じてたし。
自分にはないものを認めて、愛せるってのが、二番手に一番必要なコトなんですよね。
うーん、そういう意味では、鬼マネと馬女キャプテンの関係に通じるものがあるかも。
ってことは、和泉や酒巻は誰になるかな。
彼岸花はかぞうあたりかなー。(爆)


調べたら、漫画化されてて、2010年(今年?)映画化が決まってましたねー。
どんなキャスティングになるのか、楽しみだー。