鬼父は軽い認知症です。
今思い出すと何もなくて良かったとしか言いようがありませんが、認知症の症状が出始めてからも、車の運転はしてました。
鬼父はアクティブな人ではないので、移動手段は自家用車おんりー。
それを無くしたら、家にこもり、更にボケが進むのではないか?と思ったし、物忘れはひどくても、運転だけは身体と感覚で覚えてるのか、特に問題がないと見れていたからでした。
でも連日ニュースで高齢者の事故が流れるのを見て、兄弟たち(おじさんやおばさん)が、免許返納を言うようになりました。
そんな中、鬼父が加害者ではなかったけれど、コンビニの駐車場で事故にあいました。
通報もしたので、警察の現場検証や、保険会社とのやり取りがあって、それで鬼マネも決心しました。
事故の状況を自分で説明できなくなっていたからでした。
今となってはそんなことより前に返納させるべきだったのですが、記憶が曖昧になっている鬼父を見て、自爆ならまだしも誰かを怪我させたり、ましてや死なせたりしたら大変なことになる、と、怖くなりました。
返納後、車は彼岸花のだんなさんのKちゃんに頼んですぐ処分してもらいました。
家に車があったら、運転してしまうからです。
自分が免許を返納して、無免許になっているということは、忘れてしまうので。
免許の返納は所轄の警察署で簡単にできます。
返納すると、バスの運賃が割引になったり、タクシーが割引になったりとそれなりではありますけど、特典もあります。
こういうことをもっと情報として広めた方がいいと思います。
鬼マネたちは、返納の手続きするまで知らなかったですから。
あとは高齢者の移動手段についてをもっと考えてあげるほうがいい。
足腰が弱っている高齢者にとっては、バスでの移動も億劫です。
だから自家用車にすがるんです。
都心や交通の発達した地域ならいいです。
バスが1時間に4本しかないとか、それ以下の地域だって千葉市内にもまだたくさんあります。
介護保険申請の手続きだって、認定だって、もっと簡単にしたほうがいい。
認定されない人や、『介護』自体に拒否反応示す高齢者も多いんです。
事実、鬼父はデイサービスもダメ、ヘルパーさんもダメです。
年寄りなのに運転して事故起こしたのが悪い、って言ってたら、事故は減りません。
ちなみに免許を返納する前の鬼マネたちの心配は、全く必要ありませんでした。
鬼父は、車がなくなったこと、免許がなくなったことを意外にも簡単に受け入れました。
今は鬼母と二人でバスやタクシーを使って買い物に行ったり、近所の人に乗せてもらって行ったりしてます。
いつも行ってるスーパーで、宅配サービスが始まって、便利だ、便利だと喜んでたりします。
鬼マネも病院の送り迎えに行くついでに買い物も手伝って、そういう時に大きなものや重いものをまとめて買ったりする工夫もするようになりました。
でも歩いて行ける距離にコンビニがあったら高齢者は便利だと思う。
駐車場が確保できる土地ばかりにコンビニを移されてしまって、亡くなったおばあちゃんは毎日の日課のコンビニ参りがなくなってしまいましたから。
ネットスーパーなどのネットを利用したサービスも、高齢者には使えないサービスです。
鬼父も鬼母も、ガラケー利用者です。
多くの高齢者はスマホは使ってません。
フェーストゥフェースが、高齢者の基本だということを、社会は忘れてはいけないと思います。
思い切ってひとつ捨てれば、それを補う何かが始まる。
鬼父に免許を返納させて、鬼マネが思った事です。