殺人の門/東野圭吾

殺人の門 (角川文庫)

殺したいほど人を恨んだり、憎んだりしたことはないし、そんな気持ちにさせられるようなことを、誰かにされたこともないですが。
ここまで意図的に陥れられてるのがわかったら、鬼マネなら「天晴れ！」と、完敗宣言しちゃうかもしれないですねー。

この人、人間の心理書かせたら、ほんとうまいなーと思います。
実は誰もが心の底のほうに持ってても、表に出すことのないような感情を、文章にされてしまった、みたいな、そんな気持ちになります。
で、ストーリーの組み立て方が、ほんとに巧妙でうまい。
一番最初に出てきた人が、最後の最後で重要な人物として出てくるとか。
「あ、やられた！」そんな感じ。（笑）

ほんとうの悪人は出てきません。
どの人も、読んでてどっか、理解できる何かがある。
それがね、東野作品なんですな。
いつも読み終わって、余韻が残ります。

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