都内へ出るのに都賀からだと片道小一時間。
往復の道のりで、文庫本1冊読み終わるか終わらないかって速さで読書してしまう鬼マネ。
あんまり薄い本で、文章が簡潔だと帰り道の途中で読み終わってしまいます。
これがツライ。(笑)
この気持ち、活字中毒気味な人にはご理解頂けるかと思います。
ってことで、本を買うときはそれなりの厚さがあるものをチョイスいたします。
その基準で選んだのがこの本。
- 作者: 浅倉卓弥
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2004/01
- メディア: 文庫
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あとでわかったのですが、これ、すでに映画化されておりました。
- 出版社/メーカー: 東映ビデオ
- 発売日: 2005/11/21
- メディア: DVD
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落雷事故で人が入れ替わってしまうというファンタジーなお話し。
でも非現実的なことを、でももしかしたらこういうことも起きるかもしれないと、読んでると思っちゃうんです。
ミラクルもミラクル、超ミラクルな出来事なのに、なんとなく全体的に力が抜けてるせいか「ありえねー!」とは思わずに読めちゃいました。
エリート街道まっしぐらだったのに、不慮の事故でピアニスト生命を絶たれてしまい、その現実をどっかで未だに引きずっている主人公。
他にも現実を受け入れられないでいる登場人物だらけなのに、文章からは『受け入れることで始まる何か』みたいなものを感じました。
作者がそういう人なのかもしれないなーと思います。
内に何かを抱えている人とは、明らかに違う何かがあるんですね。
大きさって言うのかなあ。
やさしさとも言うかも。
開き直り感みたいなもの、ある気がしました。
あたたかい気持ちになれる一冊です。